タスク管理は、指定時刻に、任意のデータをエクスポート/インポートする機能です。複数の作業(ジョブ)をまとめて、順次実行することができます。たとえば、最初にユーザー情報を取り込んで、次にライブラリを取り込み、それから、案件情報を取り込む、というように複数のジョブをひとつのタスクにまとめて実行できます。
タスク管理機能は、管理画面の「オプション管理」タブから呼び出します。
※Exプラン、Directプラン向けの機能です。
※タスク管理機能は、別途CSV連携オプション利用申し込み、サーバ環境設定が必要です。
※システム管理者による設定が必要です。
8.5.1 機能を使用する前提・準備
タスク管理機能を利用するには、「非同期実行設定」オプションをオンにしておく必要があります。設定変更につきましては、サービス提供事業者またはお客様環境の管理者にお問い合わせください。
エクスポート/インポートされるファイルは、BIZ PLATFORMがインストールされているサーバからアクセスできる必要があります。そのためにサーバへのアクセス権限が必要になります。
※ エクスポート/インポートするファイルへのファイルパス(出力先パス/取込先パス)は、サービス提供事業者またはお客様環境の管理者にお問い合わせください。
8.5.2 基本動作
タスク管理機能では、BIZ PLATFORMが持つ次のデータをエクスポート/インポートできます。
- プロセス
- ライブラリ
- ユーザー
- グループ
- 組織
- 閲覧タグ
8.5.3 設定
タスク管理の設定は、次のような構成になっています。
タスクを作成・実行するには、次のように操作します。ここでは、BIZ PLATFORM内の情報を自動的にファイル保存するよう設定しています。
- タスクを「新規作成」する
- ジョブを作成する
- 出力項目を設定する
- 出力ファイルを設定する
1. タスクを「新規作成」する
まず、最初に、タスク管理機能を呼び出してから、タスクを新規作成します。
- システム管理者でログインし、管理画面を開く
- 「オプション管理」タブをクリック
- 「タスク管理」の「タスク一覧」をクリック
- 「新規作成」ボタンをクリック
- 「新規作成」ポップアップが表示されたら、必要事項を入力する
- 「完了」ボタンをクリック
これで、タスクを新規作成できました
2. ジョブを作成する
続いて、各種情報を自動的にファイル保存するよう、ジョブを作成します。
- 「タスク一覧」の「タスク名」(例:ユーザー情報バックアップ)をクリック
- 「タスク設定」が表示されたら「新規作成」ボタンをクリック
- 「新規作成」ポップアップが表示されたら、必要事項を入力する
- 「完了」ボタンをクリック
これで、ジョブを作成できました。
タスクには、複数のジョブを作成できます。たとえば、ユーザー情報と組織情報をエクスポートするよう2つのジョブを作成して、ひとつのタスクにまとめるといった使い方をします。
3. 出力項目を設定する
次に、先ほど作成したジョブごとに、出力項目を設定します。
- 「ジョブ設定」で設定したい「実行ジョブ」(例:ユーザーエクスポート)をクリック
- 「出力設定」ポップアップが表示されたら、「出力設定」タブの「出力項目作成」ボタンをクリック
- 「出力項目設定」ポップアップが表示されたら、出力項目名など必要事項を入力
- 「完了」ボタンをクリック
4. 出力ファイルを設定する
- 続けて、「出力設定」ポップアップの「CSV設定」タブを選択する
- 「CSV設定」タブを選択して、出力先パスなど必要事項を入力
- 「出力設定」ポップアップの「完了」ボタンをクリック
これで、各ジョブの出力項目と出力先パスを設定できました。
8.5.4 特記事項
ここでは、タスク管理機能の設定テクニックを解説します。
インポートジョブの作成
データをインポートするには、ジョブを作成するときに、実行ジョブとして、対象データに対する「インポート」を選択します。
条件指定による、エクスポート/インポート
エクスポートするデータの条件を指定するには、「出力設定」ポップアップで「出力条件」ボタンをクリックします。
8.5.5 タスク/ジョブの手動実行
タスク管理機能では、次のようにタスク/ジョブを手動で実行することができます。
手動実行できるタスク/ジョブには、次の種類があります。
- タスクの手動実行
- サーバへのエクスポートジョブの実行
- サーバまたはローカルからのインポートジョブの実行
タスクの手動実行
登録済みのタスクを手動で実行するには、次のように操作します。
- 「タスク一覧」で、手動実行したいタスクの「実行」をクリック
これで、タスクが手動実行できました。
エクスポートジョブの手動実行
登録済みタスクのエクスポートジョブを手動で実行するには、次のように操作します。このとき、エクスポートされたデータは、指定したサーバ上に保存されます。
- 「タスク一覧」で、手動実行したいタスクの"タスク名"をクリック
- 「タスク設定」が表示されたら、実行したいエクスポートジョブの「実行」をクリック
これで、エクスポートジョブが手動実行できました。
インポートジョブの手動実行
インポートされるファイルは、サーバまたは操作者のローカルからアップロードできます。
登録済みタスクのインポートジョブを手動で実行し、ローカルからファイルをアップロードするには、次のように操作します。
- 「タスク一覧」で、手動実行したいタスクの"タスク名"をクリック
- 「タスク設定」が表示されたら、実行したいインポートジョブの「実行」をクリック
- 「実行」ポップアップが表示されたら、「参照」ボタンをクリックして、インポートするファイルを選択する
- 「完了」ボタンをクリック
これで、インポートジョブが手動実行できました。
サーバから手動でアップロードする場合は、あらかじめ、インポートジョブの取込設定でCSV設定を呼び出し「取込先パス」を指定しておきます。そして、先ほどと同じように実行したいインポートジョブの「実行」をクリックします。
8.5.6 タスク管理機能で、案件インポートによる案件を関連付け
タスク管理機能による案件インポートでは、案件の関連付けが可能です。関連付ける案件は、案件IDにより指定します。このインポートは関連先案件に対して実施します。関連付ける案件は、関連元案件を案件IDにより指定します。
事前準備
案件情報をインポートする時に、関連案件を指定するには、あらかじめ「関連プロセス」を設定しておく必要があります。
基本動作
案件をインポートする時、インポートは関連先案件に対して実施します。関連案件は、関連元案件を指定します。
設定
案件情報をインポートするには、CSVファイルを用意し、タスク管理による「インポート」を利用します。
1. CSVファイルを用意する
案件をインポートする時、関連案件を指定するには、次のようなCSVファイル(例:test_import.csv)を用意します。このとき、関連付ける案件は、案件IDまたは画面項目名により指定します。
- インポートするCSVファイルのヘッダ行に、関連案件の「【<プロセス名>】.<画面項目名>」フィールドを設ける (例:【作業依頼先.作業名】)
※画面項目は、テキスト型のみ指定可能
- データ行には、ヘッダ行に指定した画面項目の値を指定する
※画面項目名が省略された場合は、ID(従来の機能)を指定する
- 複数の案件を関連付けたい場合は、ヘッダ行に指定した画面項目の値、または「ID」を改行で区切って記述する
2. タスク管理による案件インポート
タスク管理で案件情報をインポートするには、次のように操作します。
- システム管理者でログインし、管理画面を開く
- 「オプション管理」タブの「タスク管理」-「詳細」リンクをクリック
- 「タスク一覧」で、任意タスクの「タスク名」リンクをクリック
- 「タスク設定」画面で、インポートジョブの「操作」-「実行」リンクをクリック
- 「実行」画面が表示されたら、「処理ファイル」-「参照」ボタンをクリックして、インポートしたいCSVファイルを選択する
- 「はい」ボタンをクリック
特記事項
指定したヘッダ行に指定した画面項目の値、または「ID」以外の関連元との関連付けは、削除されます。
8.5.7 タスク管理機能で報告メールを送信
タスク管理機能は、管理画面で処理状況を確認するだけでなく、タスク実行の結果報告(処理完了/エラー発生)をメール送信できます。これにより、タスク実行の正常終了/異常終了などを素早く把握できるようになりました。
基本動作
報告メールが有効になっている場合、各ジョブの状態を表す次の情報がメールで送信されます。
このとき、正常終了時とエラー発生時で、送信先メールアドレスを別々に設定できます。
設定
タスク実行の結果をメールで送信するには、次のように設定します。
- システム管理者でログインし、管理画面を開く
- 「オプション管理」タブの「タスク管理」-「詳細」リンクをクリック
- 「タスク一覧」で、任意タスクの「編集」リンクをクリック
- 「タスク編集」画面で、必要な項目を設定する
- 成功時の指定アドレスへの通知:通知する
- 通知先リスト:(送信先のメールアドレス)
- エラー発生時の指定アドレスへの通知:通知する
- 通知先リスト:(送信先のメールアドレス)
5.「完了」ボタンをクリック
8.5.8 差分出力
エクスポート時に、前回のエクスポート処理以降に追加されたデータのみ出力可能になりました。そのために、出力条件に、エクスポートの"前回処理日時"が設定し、これを任意の画面項目の日時と比較して、差分データを出力します。
前提条件
この差分データ出力機能は、エクスポートの"前回処理日時"と任意の日付型画面項目を比較します。比較する日付型画面項目は、表示形式として「YYYY/MM/DD HH:MM:SS」を設定しておく必要があります。
設定
差分エクスポートを設定するには、次のように操作します。あらかじめ、タスクとジョブ(例:作業依頼一覧[最新] - プロセスエクスポート)を設定しておきます。
まず、実行ジョブで、差分の比較対象となる日付型画面項目を指定します。
①タスク設定で、ジョブ設定の「実行ジョブ」(プロセスエクスポート)リンクをクリック
②「出力設定」ポップアップが表示されたら、「出力項目作成」ボタンをクリック
③「出力項目作成」ポップアップが表示されたら、必要な項目を設定する。このとき、項目名として日付型画面項目(例:最終更新日時)を選択する。
④「出力項目作成」ポップアップの「完了」ボタンをクリック
続いて、出力条件で前回処理日時を設定します。
⑤「出力設定」ポップアップで、「出力条件作成」ボタンをクリック
⑥「出力条件作成」ポップアップが表示されたら、「追加」ボタンをクリック
⑦条件として、次のように設定する
・「最終更新日時」が「前回処理日時」「より大きい」
⑧「出力条件作成」ポップアップ「完了」ボタンをクリック
⑨「出力設定」ポップアップの「完了」ボタンをクリック
これで、差分エクスポートを設定できました。
このジョブを実行すると、「最終更新日時」が「前回処理日時」のジョブ終了日時より大きいデータがエクスポートされます。
8.5.9 時間指定
タスクの実行は、次のように、分単位のエクスポート/インポート設定できます。
・時刻指定:10分毎
・間隔指定:15分、30分、60分
設定
タスクの実行時間の設定は、次のようにタスクで行います。
①システム管理者でログインし、管理画面を開く
②上部の「オプション管理」タブをクリック
③タスク管理の「タスク一覧」をクリック
④「タスク一覧」が表示されたら、「新規作成」ボタンをクリック
⑤「新規作成」ポップアップが表示されたら、必要事項を設定する。このとき「スケジュール」で、指定時刻または指定間隔を分単位で指定できる
⑥「完了」ボタンをクリック
8.5.10 インポートファイルの正規表現指定
インポートファイル設定機能では、正規表現を利用できます。
基本動作
インポートファイル設定機能で、正規表現が利用できるようになりました。これにより、タイムスタンプ付ファイル名などのデータを処理することができるようになりました。
例
・末尾が数字4桁 input_\d{4}\.csv
・タイムスタンプが含まれたファイル名 input_\d{4}\d{1,2}\d{1,2}\d{2}\d{2}\d{2}\.csv
また、ファイル名に対して、ワイルドカード「.」「*」も指定可能です(ただし「*」単独では使用できません)。なお、指定したファイル名にマッチしたファイルが複数存在した場合は、合致した全てのファイルをインポートします。
※正規表現の仕様については、Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアルを参照ください。
設定
インポートファイル名で正規表現を利用するには、次のように操作します。なお、あらかじめ、タスクとジョブ(例:作業依頼一覧[最新] - プロセスインポート)を設定しておきます。
①タスク設定で、ジョブ設定の「実行ジョブ」(プロセスインポート)リンクをクリック
②「取込設定」ポップアップが表示されたら、必要な項目を設定する。
③「CSV設定」タブをクリックし、必要な項目を設定する。このとき、「取り込み先パス」の「正規表現」をオンにする。
④「完了」ボタンをクリック
8.5.11 インポート時の取込条件指定
インポート時に、検索キーが一致した場合に案件更新するだけでなく、「更新する/しない」を条件指定できます。
設定
インポート時に取込条件を設定するには、次のように操作します。なお、あらかじめ、タスクとジョブ(例:作業依頼一覧[最新] - プロセスインポート)を設定しておきます。
①タスク設定で、ジョブ設定の「実行ジョブ」(プロセスインポート)リンクをクリック
②「取込設定」ポップアップが表示されたら、必要な項目を設定する
③「取込条件作成」ボタンをクリック
④「取込条件作成」ポップアップが表示されたら、CSVの取込条件の「追加」ボタンをクリックして、CSVの取込条件を指定する
⑤マッチする案件の「追加」ボタンをクリックして、更新する案件のステータスを指定する
⑥「完了」ボタンをクリック
これで、インポート時に取込条件を設定できました。
8.5.12 複数カラムへの出力
エクスポートでは、同じ画面項目をCSVファイルの複数のカラムに出力できます。
8.5.13 ヘッダ行単独で正常終了
インポート時に、ヘッダ行のみだった場合に正常終了するよう設定できます。デフォルトでは正常終了するようになっており、ジョブの設定で「処理0件の扱い」によりオン/オフすることができます。