4.5.1 関連付けた案件間の集計
数値型画面項目の集計設定により、関連元案件と関連先案件を対象に集計できます。
基本動作
関連付けには方向があり、「関連元」と「関連先」という2つの端があります。数値型項目では、関連案件の数値項目を集計することができますが、集計先として「関連元」と「関連先」を指定する必要があります。関連付けの方向は、ファンクションによって異なり、「関連案件を作成する」と「レコードを関連付ける」で逆になります。
例:関連元案件で、関連先案件の作業時間を集計する
関連元案件から、「関連案件を作成する」ファンクションを含んだアクションで複数の作業依頼先を起票した場合、関連先である作業依頼先の作業時間を関連元で集計します。
例:関連先案件で、関連元案件の作業チケット数を集計する
複数の案件を「レコードを関連付ける」ファンクションを含んだアクションでひとつの案件に集約した場合、関連元である作業依頼先の作業チケット数を関連先で集計します。
設定の流れ
ここでは、関連先案件で、関連元案件の作業チケット数を集計する手順を例にとり、関連先でも、複数の数値型項目の数値を集計する方法を説明します。
この設定を行うと、作業依頼先プロセスの受付中ステータスとなっている案件から、「作業チケットを集約する」アクションで、作業集計管理プロセスにある案件を関連付けます。そして、作業集計管理プロセスの案件にある「作業チケット(合計)」という画面項目で、関連付けられた案件の「作業チケット」の合計値が表示されるようになります。
設定手順は、次のようになります。
- 関連元案件に、作業チケットの数値型画面項目を追加する
- 関連プロセスを設定する
- 関連先案件に、作業チケット(合計)の数値型画面項目を追加する
- レコードを関連付ける」ファンクションを含んだアクションを登録する
1. 関連元案件に、作業チケットの数値型画面項目を追加する
まず、作業依頼先プロセスに「作業チケット」という数値型画面項目を追加します。
- 左メニューの「プロセス管理」をクリック
- 「プロセス管理」欄の「プロセス一覧」で、画面項目を追加したいプロセス(例:作業依頼先)の「画面項目」(詳細)リンクをクリック
- 「画面項目一覧」で「画面項目の新規登録」ボタンをクリック
- 「画面項目の新規登録」ポップアップが表示されたら、必要事項を入力する
- 画面項目名: 作業チケット
- 画面項目型: 数値
- 種別: 数値を直接入力
5.「ロール設定」タブをクリックして、ロールを割り当てる
6.「完了」ボタンをクリック
さらに、アクションで、追加した画面項目を表示するよう設定しておきます。
2. 関連プロセスを設定する
続いて、関連先プロセスに関連元プロセスを関連付けするため、次のように操作します。
- 左メニューで、「プロジェクト情報」-「プロセス管理」をクリックし「プロセス一覧」を呼び出す
- 関連先プロセス(例:作業集計管理プロセス)の「関連」(詳細)リンクをクリック
- 「関連プロセス一覧」が表示されたら、「新規作成」ボタンをクリック
- 「関連プロセス設定」画面が表示されたら、関連元プロセス(例:作業依頼先)を選択
- 「完了」ボタンをクリック
- 「関連プロセス一覧」で、追加した関連先プロセスの「表示項目」(詳細)リンクをクリック
7.「関連プロセス」-「表示項目設定」が表示されたら、「設定・編集」ボタンをクリック
8.関連案件として表示したい項目の「表示」チェックボックスを「オン」にする
9.「完了」ボタンをクリック
3. 関連先案件に、作業チケット(合計)の数値型画面項目を追加する
さらに、関連先案件の詳細画面に、作業チケット(合計)の数値型画面項目を追加します。
- 「プロセス管理」欄の「プロセス一覧」で、画面項目を追加したいプロセス(例:作業集計管理プロセス)の「画面項目」(詳細)リンクをクリック
- 「画面項目一覧」で「画面項目の新規登録」ボタンをクリック
- 「画面項目の新規登録」ポップアップが表示されたら、必要事項を入力する
- 画面項目名: 作業チケット(合計)
- 画面項目型: 数値
- 種別: 集計
- 集計項目 (作業依頼先.作業チケット)
- 集計対象 関連元の案件
4.「ロール設定」タブをクリックして、ロールを割り当てる
5.「完了」ボタンをクリック
4. 「レコードを関連付ける」ファンクションを含んだアクションを登録する
最後に、作業集計管理プロセスに、「レコードを関連付ける」ファンクションを含んだアクションを登録します。
- 「プロセス一覧」で、関連先プロセス(例:作業集計管理)の「設定 - アクション」(詳細)リンクをクリック
- 「アクション一覧」が表示されたら、「遷移前ステータス」で"全て"を選択
- すべてのステータスが表示されたら、「受付中」ステータスの「新規登録」ボタン(書類マーク)をクリック
- 「アクション作成」ポップアップが表示されたら、アクション名(例:作業チケットを集約する)を入力 する
- 「アクション編集」ポップアップが表示されたら、「レコードを関連付ける」ファンクションを右側から左側にドラッグ&ドロップ
- 「完了」ボタンをクリック
7.追加したアクションの「ファンクション - 関連」アイコンをクリック
8.ポップアップが表示されたら、「関連対象を追加する」リンクをクリック
9.「関連プロセス選択」ポップアップが表示されたら、必要事項を設定する
- プロジェクト : 作業管理プロセス
- プロセス - ステータス : 作業依頼管理 - 新規依頼・依頼受付中・依頼作業中・完了
- 関連レコードを表示 : 可
10.「完了」ボタンをクリック
これで、作業依頼先プロセスの案件から、「作業チケットを集約する」アクションで、作業依頼管理プロセスにある案件を関連付けられるようになりました。そして、作業依頼先プロセスの案件にある「作業チケット(合計)」という画面項目で、関連付けられた案件の「作業チケット」の合計値が表示されるようになりました。
特記事項
関連元の案件と関連先の案件の画面項目を両方集計したい場合には、関連元案件と関連先案件の値をそれぞれ集計した後、数値型画面項目の四則演算で、関連元と関連先の数値を合計します。
4.5.2 「ステータスを更新する」ファンクションで、関連先案件のステータスを更新
「ステータスを更新する」ファンクションでは、関連先案件から関連元案件のステータスおよび関連元案件から関連先案件のステータスを更新できます。
基本動作
関連元案件から関連先のステータスを更新するアクションを追加しておくと、関連元の案件のアクションから、関連先の案件のステータスを変更することができます。
設定の流れ
関連元案件から関連先のステータスを更新するには、次のようにアクションを設定します。
- アクションを作成する
- アクションを設定する
- ロールを設定する
ここでは例として、作業依頼管理プロセスから作業依頼先プロセスを関連付けている場合を取り上げます。追加するのは、作業依頼管理プロセスに「作業依頼先の案件を依頼受付中に戻す」というアクションです。
1. アクションを作成する
まず、最初に、関連元プロセスに「ステータスを更新する」ファンクションを含むアクションを作成します。
- 管理者権限でログインし、管理画面を開く
- 「プロジェクト管理」タブをクリック
- 関連元プロセス(例:作業依頼管理)を表示する
- プロセス一覧の「設定」-「アクション」(詳細)リンクをクリック
- 遷移前ステータスで「作業中」の「新規登録」ボタンをクリック
- 「アクション作成」ポップアップで、アクション名を入力する
例:作業依頼先の案件を依頼受付中に戻す
7.実行するアクションとして"ステータスを更新する"を選択する
8.「完了」ボタンをクリック
2. アクションを設定する
続いて、追加したアクションで、更新するステータスを設定します。
- 追加したアクションの「遷移後ステータス」(未設定)リンクをクリック
- 「ファンクション名:ステータスを更新する」ポップアップが表示されたら、次のように設定する
- 更新条件 : 無条件
- ステータス : 前回ステータス
3.左下の「追加」ボタンをクリック
4.「更新項目設定」ポップアップが表示されたら、プロジェクトの「選択」ボタンをクリック
し、プロジェクト名を選択する(例:作業管理プロセス)
5.ステータスを更新したいプロセスを選択する(例:作業依頼先)
6.次の項目を設定する
- 更新対象 : 関連先の案件
- 更新条件 : 無条件
- ステータス : 依頼受付中
- 実行条件 : 無条件
7.「完了」ボタンをクリック
8.「ファンクション名:ステータスを更新する」ポップアップの「完了」ボタンをクリック
これで、「ステータスを更新する」ファンクションを設定できました。
3. ロールを設定する
最後に、追加したアクションのロールを設定します。
- 追加したアクションの「ロール」(0)リンクをクリック
- 「アクション権限設定」ポップアップが表示されたら、アクション権限を与えるロールを選択する
- 「完了」ボタンをクリック
これで、関連元案件から関連先のステータスを更新するアクションを追加できました。
特記事項
関連先案件が複数ある場合、全ての案件のステータスが更新されます。
4.5.3 「帳票を出力する」ファンクションで、関連案件の情報を出力
多段階に関連付けたプロセスにおいて、帳票出力は直接関連する案件または関連案件の情報が出力できます。
基本動作
「帳票を出力する」ファンクションを利用すると、「その他」-「帳票設定」で設定しておいたExcelファイルを、添付ファイル型画面項目に添付することができます。さらに、多段階に関連付けたプロセスにおいて、関連案件の案件情報を出力することも可能です。
「帳票を出力する」ファンクションを含むアクションから、この帳票を出力すると、該当する案件情報と、関連する「作業依頼先」の案件情報を、添付ファイル型画面項目にExcelファイルとして添付/ダウンロードできます。
これにより、複数のプロセスにまたがった関連案件や、案件数の制約でプロセスを分割しなければならなかった関連案件の情報などが、ひとつのExcelファイルにまとめやすくなりました。
設定の流れ
関連付けたプロセスにおいて、関連案件の情報も含めてExcel帳票を出力するには、次の3つの操作を行います。このとき、出力する帳票について、"関連出力:「直接関連している案件のみ」"をオフに設定します。
設定の手順は、次のようになります。
- 帳票設定の画面を呼び出す
- 帳票を設定する
- Excelファイルをテンプレートとして登録する
※ あらかじめ、テンプレートとして、案件データが出力されるシートを参照するよう設定したExcelファイルを作成しておきます。
1. 帳票設定の画面を呼び出す
まず、帳票を設定する画面を呼び出します。
- 管理者権限でログインし、管理画面を開く
- 「プロジェクト管理」タブをクリック
- 左メニューで、「プロジェクト情報」を選択する
- 「その他の設定」-「帳票設定」を選択する
2. 帳票を設定する
続いて、次のように、帳票の設定を行います。
- 帳票一覧の「追加」ボタンをクリック
- 「帳票設定」ポップアップが表示されたら、帳票名を入力する(例:作業報告レポート)
- 右側の追加リンクをクリック
- 「追加」ポップアップが表示されたら、次のように設定して「完了」ボタンをクリック
- 出力データ:案件データ
- シート名:(例:案件データ)
5.再度、追加リンクをクリック
6.「追加」ポップアップが表示されたら、次のように設定して「完了」ボタンをクリック
- 出力データ:作業依頼先(関連案件)
- 関連出力:「直接関連している案件のみ」をオフ
- シート名:例:作業依頼先(関連案件)、作業集計管理(関連案件)
7.「帳票設定」ポップアップの「完了」ボタンをクリック
3. Excelファイルをテンプレートとして登録する
あらかじめ、テンプレートとして、案件データが出力されるシートを参照するよう設定したExcelファイルを作成しておきます。
- 「作業報告レポート」の「テンプレート」(アップロード)リンクをクリック
- 「アップロード」ポップアップが表示されたら、「参照」ボタンをクリックして、テンプレートとなるExcelファイル(例:test_report_template.xlsx)を選択
- 「完了」ボタンをクリック
これで、帳票一覧に「作業報告レポート」という帳票が追加されました。